心筋梗塞
(1)心筋梗塞とは
- 心筋梗塞とは、心臓を養う冠動脈の一部の血液の流れが途絶えたために、その部分の心臓の壁が腐る病気です。
- 急に心臓の一部が腐る発作を急性心筋梗塞と呼び、30%以上の人が死亡してしまう最も重症な病気です。
- また、いったん腐ってしまった部分は元通りに回復しないために、これが傷として残り、陳旧性心筋梗塞と呼ばれる状態になります。
- 原因として最もよく知られ、かつ重要なものは冠状動脈の動脈硬化による狭窄や閉塞で、心筋梗塞の大部分の例に認められます。
(2)心筋梗塞になりやすい人
- 一般に心筋梗塞は、動脈硬化の進んだ高齢者に多く、特に日本人では60歳以上の人に多く見られます。
- 女性よりも男性に起こりやすく、女性は閉経後以降に多くなっています。
- また、心筋梗塞は、動脈硬化の進んだ人に多いのですから、血液中のコレステロールや中性脂肪の多い人、太った人に起こりやすい傾向にあります。
- その意味で、動物性脂肪を取りすぎる人、カロリーをとりすぎる過食者も心筋梗塞を起こしやすいといえます。
- その他、タバコをよく吸う人、狭心症の既往のある人、血圧の高い人、糖尿病や痛風などの病気を持っている人にも、心筋梗塞のおきやすい傾向があります。
- 職業的に見ると、肉体労働をする人よりも、精神的緊張の多い管理職の人に良く見られます。
- 性格的には生活のリズムの速い行動型の人に多く、また、これらの条件がいくつか重なっている人は発病の危険が高いといえます。
(3)発病のきっかけ
- 急に寒くなった雪の日や、蒸し暑い梅雨時、台風の前後など、天候の急変や前線の通過するときに発病することがあります。
- また、食べ過ぎたり、酒類を飲みすぎたりした後、特にそのあとすぐに入浴したりすることも発病のきっかけとなります。
- さらに、精神的緊張のあるとき、期限に迫られた仕事をしているとき、冠動脈疾患の発病と関係があるといわれています。
- 一般に体重が増加するときは発病しやすく、そのために、しばしば体重の減量と減食が勧められています。
- しかし、この場合も極端な減食、あるいは絶食による体重の減少はかえって発病をまねくことがあります。
(4)心筋梗塞の予防
(4)−1動脈硬化の進行防止
- 冠動脈硬化の進行を予防する方法としては、中年以降の体重の調節(特に体重の急な増加を避ける)が最も重要で、食事量などもこれによって調節することが必要です。
- 高血圧、糖尿病、高脂血症、痛風などの人は、それぞれの病気の十分な治療を受けることによって発病の危険を少なくすることができます。
- その他、緊張や過労、喫煙、大量の動物性脂肪の摂取などを避けるように勤めてください。
- 特に、肥満した人、中年以降の男性、閉経期以降、または卵巣摘出手術を受けた女性などの心筋梗塞にかかりやすい人は、発病のきっかけとなる暴飲暴食や喫煙、過労、緊張などを避けるようにしなければなりません。
(4)−2発病の前兆を知る
- 数分以上続く胸の痛み、あるいは圧迫感をはじめて感じたときは、必ず心電図の撮影を含めて医師の診断を受け、狭心症と診断されたときには、その指示に従って適当な安静を取り、発作が繰り返す場合の服薬などについても指導を受けておくことです。
- また、狭心症のある人は、発作の頻度が急に増したときや、狭心症の発作がいつもより少ない労作で起こるようになったときなどは特に注意します。
- 例えば、いつもは歩行や労働したときだけに発作のあった人が、睡眠中や安静時にも狭心症の発作が起こるようになったり、発作の持続時間が長くなったり、ニトログリセリンがきかず、冷や汗が出るようなときには心筋梗塞の発病の前兆の場合があるので、主治医と相談する必要があります。
- そして、必要に応じて適切な処置、服薬を受け、症状が軽減するまで少なくとも1週間程度は精神的にも肉体的にも無理をしないように心がけます。
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