急性胃炎
(1)原因と予防
- 食事の不摂生によるものが最も多いのですが、そのほかに、特定の食品によって起きるアレルギー性胃炎、食中毒によるものなどがあります。
(1)−1特殊な胃炎
- 特殊な原因として、塩酸、リン、砒素などの腐食剤を誤って飲んだ場合の急性腐蝕性胃炎、急性伝染病あるいは急性感染症に合併する急性感染胃炎、および病原菌による急性化膿性胃炎などがありますが、これらは症状も重篤で救急処置を必要とします。
(1)−2食事と胃炎
- 一般的な急性胃炎は、食べ物、飲み物と密接な関係がありますので、日常の食生活にたえず注意することが必要です。
- すなわち、消化の悪い食べ物を過食しないこと、アルコール類をはじめとして、嗜好品の飲みすぎ、食べすぎを避けることがその予防の第一歩といえます。
(1)−3アレルギー性胃炎
- 次に、特定の食品に対する過敏症があります。
- 牛乳、卵、ある種の魚肉などにより腹痛、下痢、蕁麻疹などを起こすもので、これは胃壁にアレルギー反応を起こしているわけです。
- したがって、自分にとっての過敏食品をよく知っておけばアレルギー性胃炎を起こしません。
(1)−4薬品による胃炎
- アスピリンなどの薬によって起こる胃炎があります。
- したがって、家庭薬を服用するときは、医師や薬剤師の指示に従うことが大切で、特に服薬回数や食事と服薬との時間的関係については厳重に指示を守る必要があります。
(2)療養上の注意
- 急性胃炎は食欲不振、悪心、嘔吐、あるいは胃痛で始まることが大部分ですが、通常極めて良好な経過をとり、多くは、2〜3日で症状が消失します。
- したがって急性胃炎を治すためには、生活や食事上の注意がまず必要であり、第2には合併症を予防することです。
- また、胃潰瘍などの重要な病気の場合にも、ほぼ本症と同じような症状が見られることがありますので、的確な診断を受けることが大事です。
(3)生活・食事の注意
- 急性胃炎は、予後のよい病気で、通常2〜3日で症状が消えますが、症状が消失したあとも、しばらくは胃炎の炎症は残っているということを知ってお粉欠ければなりません。
- 発病当初は医師の指示を忠実に守るのですが、苦痛が改善されたあとの摂生は言うは易く行なうは難いもので、このへんが急性胃炎の療養上の要といっても過言ではありません。
- お腹は冷たくしないように、保温に注意し、発病当初は心身を安静にして絶食します。
- 症状の改善にしたがって番茶、重湯、葛湯、スープなどから始めて、流動食、軽食、固形食へと徐々に移行していくことが必要ですが、症状が完全に消失したあとも、一週間くらいは食事療法が続けることが望ましいです。
- 要は、胃に誘発された急性炎症を安静と食事療法および薬の内服によって治癒をはかることで、それと同時に本症を誘発する原因となった食事の不摂生を2度と繰り返さないことです。
(4)合併症の予防
- 腐蝕性胃炎、化膿性胃炎では胃穿孔、胃出血などの重篤な合併症がみられますが、一般の急性胃炎では合併症は極めて少なく、まれに肝臓や胆道の病気を続発する程度です。
- 問題は慢性胃炎への移行です。
- 急性胃炎の全て直ちに慢性胃炎に移行するのではありませんが、急性胃炎を繰り返すようなときには注意しなければいけません。
(5)的確な診断の必要性
- 食事の不摂生が誘因となって急性胃炎のときのような症状を表す病気には、他に胃・十二指腸潰瘍、胆石症、すい炎などの重大な病気があることを忘れてはいけません。
- 素人判断で急性胃炎だときめてしまうことは非常に危険であり、一度は医師の的確な診断を受けることです。
- また急性胃炎の初期でも、胃カメラでみてみると、胃の中に出血性のびらんや浅い急性の潰瘍があることも決して珍しくありません。
- すなわち、急性胃炎でも、ごく軽いものから潰瘍のできたものまであり、それによって当然療養にも差がでてきます。
- したがって、急性胃炎や急性胃症状があらわれた場合には、できるだけ早く胃内視鏡検査を受けることが必要です。
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