下痢
- 下痢とは便が柔らかくなること、つまり、便に含まれる水分の量が増えた状態です。
- 半液状または液状の便から、ときには水のようになることさえあります。
- ここで問題になるのは、便に含まれる水分の量と便の量で、便の回数が増えることとは必ずしも関係ありません。
- 便の中の水分量が多い場合は、1日1回の排便でも下痢であり、逆に1日数回排便する場合でも、便が硬ければ下痢ではありません。
(1)下痢の原因
- 下痢の原因として考えられるのは次のような場合です。
@腸の運動の高進
- 小腸や大腸は生理的に、自律神経という神経系に支配されて適切な運動をしています。
- しかし、いろいろな原因でこの神経支配のバランスが崩れると、小腸や大腸の運動が異常に高まり、これによって腸の内容物の通過が早くなり、水分の吸収が十分に行われなくなって下痢が起こることがあります。
- 過敏性大腸などが、その代表例です。
A小腸粘膜の水分吸収不全
- 腸の表面には、粘膜があり、特に小腸では、この粘膜に絨毛というものがあって、その働きによって栄養物や水分を十分に吸収するように表面積を大きくしています。
- その絨毛がある粘膜にいろいろな病気が発生し、栄養物や水分の吸収が十分に行われない場合にも下痢が起こります。
- 感染症による下痢などがこれに含まれます。
B腸粘膜からの分泌物
- 腸の粘膜からは消化や吸収に役立ついろいろな物質が分泌されていますが、この分泌物が多くなり、これが逆に腸の粘膜を刺激して、下痢を起こすこともあります。潰瘍性大腸炎などが例です。
Cアレルギー性下痢
- 特定の食品、例えば牛乳やたまご、たけのこ、そばを食べると必ず下痢を起こすものをアレルギー性下痢といいます。
D過敏性大腸
- 大腸がなんらかの原因で過敏になり下痢を起こすことがありますが、これを過敏性大腸といいます。
- 精神的ストレスや刺激性の食品などによって大腸がけいれんを起こしたり、緊張が高まったり、分泌が激しくなって、大腸の働きが異常になり、下痢をおこします。
- この症状は、かなり長期間続いたり、一時とまったりして、再発を繰り返し、なかなか治りにくいのが特徴です。
- 過敏性大腸は、下痢を主な症状として病院を訪れる患者の30%くらいを占めていると考えられます。
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